2019年9月7日土曜日

箱根関所で箱根そばを食う



まあ、なんである、箱根は東京から近い観光地であるので、この芦ノ湖畔にある箱根関所跡の施設にも何度か来ているのであるが、来たからには一応ネタにするわけである。

今回は関所跡の展示物を見るわけではなくて、ドライブ途中の昼めしのために寄ったので、ロケも関所前の商店街から関所入口までである。


箱根であるから、そりゃなんといっても箱根そばで、エビのかき揚げ付き十割そばである。

お品書きで「桜エビかき揚げそば」ではなく「エビかき揚げそば」とおっしゃってるので偽装ではないのであるが、食ってみると「オキアミのかき揚げそば」である。

今年は桜エビが記録的な不漁てな話も聞くのでさもありなんと思うが、「こだわらない」を人生のモットーとするあたしも「オキアミのかき揚げ」と明記してあったらさすがに二の足も三の足も踏むので、経営者の売り上げ対策における苦肉の策とご推察申し上げて、もちろん軽やかにご完食の運びである。

食については常に最良最高のものを求めてやまないわけであるが、無けりゃ無いで出されたものをそれなりに心行くまで味わってお召し上がりになるのが世界の食糧危機を憂うる食通のたしなみごとである。


それにしても、グーグルマップの360度カメラで、日本はもとより世界中の街角から路地まで、よほどの辺境や事情のある地域でない限り、街歩きをしてるように見ることができることに、今さらながら驚くのである。


新鮮なものを見て脳のリフレッシュを行うことが観光の目的のひとつであると思うが、昨今は、お出かけになるときはあらかじめグーグルマップの360度カメラで周囲の事情を理解してからというのが慣習となって、すでに観光が済んでるような本末転倒の脳の具合いである。

旅の楽しみのひとつの食事にしても、その店の場所も店装も、メニューから内部の写真やおおむねの評判まであらかじめ知ってしまうので、行った時にはなじみの店である。

スマホを子供まで持つという情報化社会が急速に進化して、なんでもかんでもあらかじめ知るという今日の事情が悪かろうはずはなかろうが、もうすでにDNA検査を請け負うと言い張るご商売も乱立して、情報化社会がこのまま進めば自分の寿命も未来も先に知ってしまい、その後は余生てな感じの味気ない人生を送る人ばかりになる可能性もあるわけである。


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